朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


「外に行かれるのでしょう? 早く」


すすすと音もなく前を行く伯爵。結局一緒に外に行ってくれるんだ。頼りないおじいちゃんとか思ってごめん。
私はショールをかぶったまま、伯爵のあとをつけていった。


十分後……。


「なんとか脱出成功ね」


厩舎から鞍のついた馬と近くにかけてあったマントを二枚無断拝借し、ちょうど城から出ていくところだった劇団の一味の最後尾について、そろそろと門をくぐる。

マントを頭からかぶった私たちは怪しまれずに城の外に出ることに成功した。

劇団に気づかれる前に、宮殿を出たらすぐに反対方向へ。


「ミリィ様、国王がどこへ行ったかおわかりですか?」


手綱を握った伯爵が後ろに乗った私を振り返る。


「もちろんよ。ちゃんとルーシアに王の予定を聞いたの。東のケイローって街に行ってるはず。さあ、こっちよ」


こっちに来た時の荷物の中にあったシャイレンドルフの城下の地図を広げて右を指さす。


「……おそれながらミリィ様、地図が上下逆でございます」

「うそ!?」


そんなはずは。ここが宮殿でしょ。で、東は、えっと、えっと……。

じっと見ていた地図を、ボートレイト伯爵が奪う。そして無言で馬を歩かせはじめた。それは私が指さした方向とは全然違った。


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