朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
「よくここまで頑張ってくれたな。これでもうすぐ水道が引ける」
エドガーが大きな紙を広げ、笑顔で職人らしき男たちと話をしている。
「水道ができれば、俺たちも楽になります」
「ガスの方はどうだ」
「実用にはまだ時間がかかりそうですね。あれが使えるようになりゃ、薪を集めてくる必要がなくなるんですが」
「焦らなくていい。じっくりやろう」
水道? ガス? なんだか難しい話をしている。
何の図面だか地図だかわからないけど、エドガーはそれを見ながら真剣に職人たちと話をしていた。
「水道と言うのは、水を貯水池から長い管で各店や家庭に届ける設備です」
伯爵が私に教えるように耳打ちしてくる。
「井戸がいらなくなるの?」
「ええ。大変な水汲みがなくなります。ですがシャイレンドルフがそれを実用までこぎ着けていたというのは初耳です。どこぞの遠い国で実験が行われているというのを聞いたまでで」
井戸から水を汲まなくて良くなるなんて。そんな夢のような設備がもうすぐ実現しようとしている。やっぱりこの国は進んでるわ。
「ガスっていうのは?」
「燃える空気のことです。土の下に溜まっているその空気を水道と同じように街に引くと、それを燃やして料理や灯りや暖房器具など……火の代わりに使うことができます」