朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
わからないけど、隣に置いて様子を見てくれていたのは確かだろう。そのうちに自分も眠ってしまったのか。
「優しくしないで」
エドガーに背を向けたまま言った。私は役目を果たさなくちゃいけないの。
「ひどくされたい?」
背中から抱きしめられる。耳元で響くのは怪しく甘い声。
「その方がましかもしれない」
優しくされたら、どうしていいのかわからない。
「とにかく、もう少し休んだ方がいい。弱った体じゃ、ますます俺を殺すことなんてできない」
そうよ。きっと、熱病なんかになったから頭がおかしくなってしまってるんだ。
じゃなきゃ、できたはずだもの。あんな絶好のチャンスを逃すはずない。
エドガーは優しく私を抱き上げ、ベッドに戻した。
「お前が、俺のことを好きになればいいのに」
「え……?」
そう言ったエドガーはふっと寂しそうに笑う。
「お前は、憎む人間も愛する人間も、誰も裏切らない気がするから」
おでこに小さくキスをして、エドガーは私から離れていく。天蓋から出た彼が上着を羽織るのが霞んで見えた。
「ゆっくり休め」
エドガーはゆっくり歩き、部屋を出ていった。