朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
「とんでもないことだわ」
初夜の過ごし方を勉強させられた私は、かたかたと震えていた。
早くこの国を抜け出さないと、大変なことになってしまう。こんなときに限ってボートレイト伯爵はいないし……。いったいいつ帰ってくるのかしら。
強制参加の舞踏会用のドレスに着替えた私は、ルーシアに案内されて宮殿で一番広い大広間へのろのろと向かう。
途中の渡り廊下から、宮殿の外に貴族たちの馬車が列を作っているのが見えた。門の前で、一際豪華な馬車から若い女性が降りる。
貴族の女性たちはみんな美しく着飾っていた。シャイレンドルフって、美人が多いのね。戦争さえなければ、エドガーはこの中から花嫁を選んだのかもしれない。
のろのろと進んでいくと、広間の入口の前で、エドガーが待っていた。
「遅い」
機嫌悪そうに腕を組んで立つエドガー。いいじゃない。まだお客様は全員入り切っていないみたいだもの。と心では思うけど反論はしない。
「行くぞ」
腕を出され、反射的にそれを取る。エドガーにエスコートされて進むと、広間の扉が開かれた。
「国王陛下、婚約者ミリィ王女のおな~り~」
ざわついていた広場が一瞬で静まり返る。私たちが進む赤絨毯の両サイドにずらりと並んだ貴族たちが一斉に頭を下げた。