朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
「良く来てくれた。みんな、頭を上げてくれ」
エドガーが挨拶をしながら私を奥の専用席へと案内する。貴族たちは自分より身分の高い者には話しかけてはならないという暗黙の了解があるのだとルーシアが教えてくれた。
エドガーから言葉をかけられた大臣たちが身分の低い貴族へと話しかけていく。
「きみも女性の皆さんに挨拶を」
よそ行きの笑顔で私に指示するエドガー。そんなこと言われたって、初めて会う人ばかりで、誰が誰だかわからないのに。
「み、みなさま、ごきげんよう」
仕方ないのでまとめて話しかけた。すると女性たちは待っていましたとばかりに私を囲んで自己紹介をし始めた。
「王女様、初めまして。私はベンサー伯爵の妻、アデレイドと申します」
「私は財務大臣の娘で……」
「私はミゲール大臣の姪の……」
待って待って、そんな一気に言われたって覚えられない。額に汗をかきながら、必死に作り笑いをしながら人の話に相槌を打つ。
いつの間にかそばから離れてしまったエドガーに助けを求めようと目で彼を探す。あ、いた。やだ、偉いおじさんたちに囲まれてる。
エドガーが気づいてくれないかなとちらちら見ていると、ある女性と目が合ってしまった。さっき渡り廊下でたまたま見つけた、豪華な馬車から降りてきた人だ。