朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


ひらひらと、ドレスの裾が揺れる。どうしてだろう。もともとダンスはあまり得意じゃなかったのに、エドガーとだとすんなり曲に乗れてしまう。

エドガーが私に微笑んでいる。すると私もいつの間にか微笑んでいた。

この人を殺さなければならないなんて、嘘だったらいいのに。辛い戦争の記憶も全部、夢だったなら。

このまま時間が止まってしまえばいい。そんなことを思った瞬間、曲が終盤に差し掛かった。エドガーのリードで、広間の中心へと戻っていく。

なんとなく寂しく思っていると、頭の上で聞きなれない音がした。かちゃかちゃと、ガラス同士がこすれて鳴っているような……。

エドガーと手を繋いだまま、そっと上を見上げる。すると、頭上にある巨大なシャンデリアが、ゆらゆらと揺れていた。

もしや、地震? いえ、足元は微動だにしていない。ということは、シャンデリアだけが揺れているということ? いったいどうして……。

ぼんやりとシャンデリアを眺めていると、がちゃんと大きな音がした。シャンデリアを吊っている鎖が天井から見えた。と思った瞬間、それは一気に頭上に落下してくる。


「きゃああああっ」


誰かの悲鳴が聞こえる。なのに自分は声が出せない。頭が真っ白になっていた。


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