ただの幼なじみ、だったのに…!?
「私、もっとわかってると思ってたんです。そしたら、気づかないうちに全然わかんなくなってて。」

「…うん。」

「誕生日だって、好きな食べ物だって嫌いな食べ物だって、全部知ってるのに。1番肝心なところは全然わかんないんです。」


こんなに綾瀬のこと真剣に想っているのに

なんで彼女は自分の気持ちに気づけずにいるんだろう。


「…ゆらちゃんはさ、綾瀬とどうなりたいの。」

「どう、なりたいんですかね。」

「それがわかったら、綾瀬のこともわかるようになると思うよ。」


こんなこと言ったら、完全に自分が不利になるのに。
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