強制両想い彼氏
出来ない、なんて言えるわけない。
私にはもう、皐月くんに黙って従うしか選択肢がない。
私が縦に頷いたのを確認すると、皐月くんは嬉しそうに笑って、私の肩を抱き寄せた。
「嬉しいよ……その約束、絶対忘れないで」
皐月くんは私に深く口付けながら、優しく優しく私の頭を撫でた。
唇が離されて、ようやくまともに呼吸ができるようになる。
荒く呼吸している私を、皐月くんは甘い吐息を零しながら見下ろした。
「お前のこと、ずっと見てるよ……」
また、背筋が凍っていくような感覚。
「お前が他の男と話したら、俺はすぐ分かるからね」
ふわりと優しく抱き締められているのに、鎖で雁字搦めにされているような気分。
背中に指を立てられれば、その指がずぶずぶと私の心臓にくい込んでいくような、そんな支配感に襲われる。
「だから、くれぐれも馬鹿なことはしないように」
声は優しいのに、その声で囁かれる言葉は、私の心を凶器のようにえぐっていく。
「約束破ったらその時は……分かるよな?」
そう低く囁いて、皐月くんは再び私の唇を塞いだ。
舌と一緒に意識も絡め取られて、頭の中がぼうっとする。
まだ日も出ていない時間に、誰もいない学校で、生まれて初めて男の人に体を弄ばれて、私は一体何をしているんだろう……。
どうして、こうなったんだろう……。
皐月くんが体を起こして覆い被さってきたけれど、もはやそれに抵抗する気力はなかった。
眠気と失望感で遠のいていく意識の中、私の体を貪る皐月くんと目が合った。
皐月くんは、なぜか泣きそうな顔をしていた。