先生に青春を取られたっていう話
「やっぱ臭っ!!」
「やっぱってなんだよ」
無事に職員用駐車場に着いた私たちは今岡本の車に乗っている。
「タバコ苦手なんだよね。」
「お前、そーいうことは早く言えっての!」
「普通生徒の前では吸わないでしょーが!このバカ教師!」
「バカは余計だって。
てかお前以外と細かいのな」
「そっちが教師のくせにハメ外しまくりだからでしょっ!」
「ん〜〜〜でも?」
「え?」
「俺、櫻木はタバコのこの匂い嫌いじゃないと思ってたからさ?」
「なっ!!」
「おっ?当たり??」
ニヤニヤしながら見てくる岡本
「やっぱ、大魔王は超能力者か何かですか?」
「ちょいちょい出てくるな大魔王!!
櫻木の顔に出てるの!
お前は正直者なんだな。」
顔・・
初めて言われたかも・・
「でも、タバコの匂いは嫌い。」
「そっか、じゃー吸わねー」
「そーして」
そこからは大した話をせずに家に着いた。
「8時回っちゃったな。親御さんが心配してないか?
連絡してるならいいんだけどさ」
「私ん家はそんな家じゃないし。
てか、まだ8時か・・」
「もう、8時だろ?
女子高校生がこんな薄暗い夜道歩いてたら襲われちゃうだろ?」
「・・・」
「ふ〜。
じゃっ、ご褒美な?」
「へ?」
岡本は再びエンジンを掛け直し、発進させた。
「どこ行くの?」
「着いてからのお楽しみ♩」
「そっか。」