先生に青春を取られたっていう話
さてと。
放課後までにその資料のコピーを取るかな。
数学準備室に向かうまで3年生の女たちがキャーキャーすごいの何の。
何で、櫻木には通じなかったんだよ・・
本来ならすげーモテるんだからな!?
高校時代はヒナと俺は正直モテまくった。
ヒナはインテリ系の黒縁メガネをかけていて頭も良かったけど運動神経も抜群ときた。
俺はいわゆる来るもの拒まずのチャラ男。
ビジュアルは茶髪で一つだけ右耳にピアスをつけていた。
俺もヒナと同じで成績はトップのスポーツも得意というか好きだった。
けど、ヒナは料理もピアノもできる完璧男。
そこは俺に無い要素なわけで、このタイプが違う俺らが仲良くいつも一緒につるんでいたら、目立ったってわけ。
告白してくる女子はとにかく多かった。
ヒナは自分が好きになった女しか付き合わない硬派な男で、皆の憧れ。
俺は告ってくる女は遊ぶ仲ってだけで特定は作らなかった。
一人の女を除いては・・・
そんな思い出話はさて置き、資料を刷りながらボーっと校舎の外を覗く。