そばにいて


翌日も俺の出勤時間に合わせて来てくれた。
そして、ミキの通院とミキの状態を観察してくれて、俺が帰ってきてから夕飯を一緒に食べて帰る生活を二日続けた。

こんな生活、俺にはもう縁がないと思っていたのに。

彼女に甘えたい自分と“これからもお前はミキとだけ一緒に暮らすべきなんだ”という自分がせめぎあっている。

だけれども紛れもなくここ数日間は俺の生活が色づいていて、この生活を手放したくないと強く思っている俺がいる。


「なぁミキ。俺はどうしたらいいと思う?」

彼女が帰ってガランとしたリビング。
小さな寝息を立てているミキを優しく撫でながら訊いてみるけれど、当然返事はない。



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