強引年下ピアニストと恋するカクテル。


何がそんなに気に食わなかったのか分からないけれど、彼は有名になりすぎて注目されるのがストレスなのかもしれない。

「ごめんなさい。私、今の発言誰かに言ったりは……」
「あんたに本性がばれたところで別にいい。」

身も蓋もない返しに、私も言葉を失う。

「もう、全部遅いんだよ。ヘリで駆けつけたところで、遅いんだよ」

ヘリで駆けつけたのは颯太くんの結婚式の為だったのかな?

ということはもしかして。

「……あの、怜也くんってもしかして私の姉は覚えてるの?」

「うっせえな。一人にしてくれよ」

「!」

やっぱり。
やっぱりだ。

気付いてしまった。きっと私が彼のファンだから気付いてしまっただけで、颯太くんは気付いてないと思う。

彼は幼馴染である颯太くんのBARのお祝いか、はたまた結婚式の為に急いでヘリで戻ってきた。
そして颯太くんの結婚相手が姉だとしってショックを受けてるんだ。

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