強引同期に愛されまして。
そのまま、会話を摘み取るようにキスが続き、競うように脱がせ合った。
荒い呼吸のままベッドに沈んで、熱を放つ彼の体を、確かめるように手でなぞる。
「葉菜……葉菜」
熱に浮かされたように呼ばれる自分の名前は、世界で一番かわいい名のように思えて。
呼ばれるたびに声が出て、私の体を潤していく。
「俺の、……葉菜」
そうつぶやいたかと思うと、いとおしそうにキスをされた。
予想外なほどの彼の想いの深さを前にして、私は自分の中に今まで足りなかったものが満たされていくのを感じた。
ああなんて。
不器用な恋だったんだろう。
やがて力尽きたように眠る彼の頭をなでながらそう思う。
周りの評判とか、ネガティブな想像に振り回されて、私たちはすごく遠回りをしてしまったのかもしれない。
触れてみればこんなにもしっくりくる。
想像できなかった未来も、今はしっかりと輪郭を描き出せる。
ふたりで作る未来は安泰ばかりじゃない。
それさえ想像できるっていうのに、ワクワクして仕方ないの。
あなたとなら、きっと冒険するような気分で生きていけるんだろう。