鎖骨を噛む





運び屋はりさの遺体をスーツケースに詰め、血を拭き取り、りさがどういう人間か分析するために仕掛けた盗撮カメラを取り外した。そして、りさの遺体の入ったスーツケースを二人掛かりで外に運び出し、車を走らせた。



残った金子は、運び屋を見送った後、部屋に戻って来てオレの傍に座った。



「仕事、お疲れさまでした。Kも喜んでましたよ。成功報酬はいつもの金庫に入れておきますけど、いいですか?」



「……なあ。」



「なんでしょう?」



「その『K』ってのは一体何者なんだ?」




< 141 / 148 >

この作品をシェア

pagetop