毒舌王子に囚われました


「無理、してないんですか……?」

「ちょっと、嬉しくなった」


……嬉しくなった?


「敷居をまたいでから、色んなこと考えた。稚沙都がここに住んでいて。このご両親のもとで、こんなご飯を食べて育ったんだって思うと微笑ましくて」

「……えぇ!?」

意外すぎる一縷さんの発言に、驚かずにはいられない。

発言だけじゃない。

優しい笑顔を向けてくれる一縷さんから、心からそう思ってくれているということが痛いくらい伝わってくる。

この顔。

この顔が、たまらなく、好き。


「俺には、想像できない世界だから」

「一縷さん……」

「作っていこうな。……そういう、家族」

< 122 / 128 >

この作品をシェア

pagetop