毒舌王子に囚われました


それから秋瀬さんがタブレットでなにか操作しているのが気になり、覗き込んだ。

「なにしてるんですか?」

洋画のタイトルが画面に並んでいるようにみえる。

「選んでる」

「……?」

選んでから借りに行くのかな。


「待ってろ。そこのテレビで流してやるから」

秋瀬さんの言葉に驚き、目と鼻の先にある大きなテレビに視線を向ける。

「そんなことできるんですか?」

頭にハテナマークを浮かべるわたしに、

「お前ほんとに現代人か? 一応パソコン使って仕事してるんだろ?」
信じられないという様子で答える秋瀬さん。

一応ってなんだ、一応って。

「便利ですねぇ……わたしだったら、レンタルショップまで行きます」

「ノーパンで?」

「……!! あの、そろそろ下着つけたいんですけどっ」

まだ乾いてないよね、きっと。室内干しじゃ……濡れているだろう。

「つければ?」

「へ? 生乾き、なのでは……」

「とっくに乾いてる。乾燥機かけたから」

えぇえ!?

「ど、どこにあるんです?」

早く言って下さいよぉ!!

「内緒」

「そんなのありですかっ!?」

「お前が、俺の服しか身にまとってないの面白い」

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