毒舌王子に囚われました


「どうした。抑えんなよ」

「~~~!」

「声にならないくらい、気持ちいい?」

気持ちいい? バカ言わないで下さいよ。

くすぐったいんです!!

「や、め、」

秋瀬さんの手を振り払おうとするも、なんなくかわされる。

まぁ、そうだよね。力で叶うわけがない。

「……わかんねぇの?」

「はい?」

「抵抗されればされるほど、それが俺を燃えさせるってこと」

嬉しそうにわたしを見下ろす、悪魔……。


と、秋瀬さんの手が、ズボンの中に侵入してきそうになる。

「そこは、ダメです……!」

死守せねば。

「ほんとは、触って欲しいんだろ」

なんでそうなるんですか。

「ぜっったいに、嫌です!!」

「そういわれると、止められないんだよな」

「お、鬼! 鬼畜!」

「そりゃどうも」

「ほめてないっ……やぁ、ちょっ……」


ギュッと目をつむる。


…………?

秋瀬さんの動きが……、止まった?


ぶはっと笑うと、身を起こす秋瀬さん。


「お前、必死すぎ」

「……は?」

「中学生かよ」

「か、からかったんですか?」

「安心しろ。お前をエロい目で見る気は、さらさらない」

< 46 / 128 >

この作品をシェア

pagetop