冷徹ドクター 秘密の独占愛



面接をするのに通されたのは、診療室を抜けて三階に上がった応接室と言える部屋だった。

革張りのソファがどかんと対面式にあり、奥側に掛けるように促される。


壁には鹿の顔の剥製が掛けられていた。

他にも、天井近くまで高さのある重厚な木製のガラスケースがあり、中には年代物っぽい洋酒や、高そうなティーセットなんかがたくさん飾られている。

やっぱり、それなりに儲かっているのだろう。
雰囲気がそう物語っている。


「今、院長きますから」と出て行った、たぶん院長夫人は、すぐに院長を連れて部屋へと戻ってきた。


「どうもどうも、初めまして!」

「あっ、初めまして。浅木と申します」


現れた院長は、登場からずいぶんフランクな印象を与える人だった。

思わずソファを立ち上がった私に、片手を差し出して近付いてくる。


「ああ、掛けて掛けて。あなたが浅木さんね、院長の東城です」


歳は、いくつくらいだろう?
たぶん、五十代後半から六十代前半といったところだろうか。

白髪混じりの短髪で、少し色黒。
ダンディーという言葉が当てはまる第一印象だった。

背が高く、ワインカラーのスクラブ白衣にブラックのスラックスという格好がきまっている。


「で、早速だけど、いつから来れるかな?」


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