冷徹ドクター 秘密の独占愛


今日みたいな調子で私たちと会ったことを診療室で関さんが口にしたら、律己先生とのことが職場のみんなにバレてしまう。

そんなことになれば、律己先生に迷惑を掛けてしまうのは間違いない。


「何か問題でもあるのか?」

「え?」


だけど、律己先生は私の言葉に同調することなく、あっけらかんとしている。


「だって、色々知れたら、先生に迷惑を掛けてしまいますし……」

「別に誰に知られようと俺は構わない」


表情一つ変えず、律己先生はあっさりと言い放つ。


「え……そうなんですか?」


思わぬ返事にその先の言葉が見つからない。

それは、つまり、みんなに私との今の状態がバレてしまってもいいということ……?


「お前は困るのか」

「えっ、いえ。私は困ることは何も」


そう言うと、律己先生は突然、買い物袋を持つ手と反対の手で私の手の平を掴む。

そのまま指を絡めて手を繋がれた。

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