冷徹ドクター 秘密の独占愛
「もっ、もうっ、急に!」
恥ずかしさを誤魔化すように倒れたままのユニットからむくっと起き上がる。
「悪い。つい、我慢できなくなった」
謝りながらも、律己先生はクスクスっと笑う。
なかなか顔の温度が下がらず、隠すように背を向けて治療をしてもらったユニットテーブル上の器具と材料の片付けを始める。
「あんなことされたら……仕事中、思い出しちゃうじゃないですか」
ぶつぶつと、背後の律己先生に抗議の言葉を連ねると、後ろからポンと頭を撫でられた。
「思い出すのは、仕事に支障が出ない程度にしておけよ」
「っ?! 何言ってるんですか!」
驚愕して振り返った私に勝ち誇ったような笑みを見せ、律己先生は「下で待ってるからな」と診療室を出ていってしまう。
絶対、絶対に思い出しちゃうし!
一人、後片付けをしながら、また顔が赤面するのを感じていた。
* 番外編 Fin *


