召喚魔法失敗しました!?


私を見据えるその目。


そして禁断の魔法を解き、本来の姿になる。


ゆっくりと昔のことを思い出しながら、私は口を開いた。



「……お母さんはこんな私を庇って死んでいった。それはあなたも分かってると思う。それからは孤児院を転々とした。いつも除け者にされて、怪物だのなんだのと呼ばれる毎日を過ごしていた」


「私を恨むか?」



そう聞かれて首を横に振った。


今なら分かる。


一人じゃなかったことを。





本来の姿を見ても、構えるわけでもなく騒ぎ立てるわけでもない。


だって……それは私のこと――



「孤児院を転々とする中、いつもその影で高貴な人がいた。服装は貴族が着るようなものじゃなかった」


「……」


「声をかければ、優しく笑って頭を撫でてどこかへ行ってしまうの」



もう答えはわかってる。


でもちゃんと聞きたい。



「あなただったんでしょう?お忍びで顔を見に来ていたのよね?」



私のこの姿を見ても驚かないのは、幼い頃から私のこの姿を知っていたから。


その格好もわざとなくせに。





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