日向くんを本気にさせるには。



「なにが最低なんだー?」

「だから、わたし朔のこと…って朔!?」


机にうなだれてたら朔のやつ教室に戻ってきてるんだけど



「よっ、さっきぶり。」

「確かにさっきぶり…」


一応クラスメイトでしかも隣の席だから嫌でも会っちゃうよね


「お前ひとりで何してたんだよ?みんな帰ってんぞ?」


「さ、朔のこと待ってた…」


うなだれてた身体を起こしてイスから立ち上がって朔の真正面に立った



「なんか良さそうな話じゃねーってのは予想できるけど。」

「っ、」


ちゃんと…しなきゃいけない…
自分のためにも…一番に朔のためにも


「まあ、俺いいやつだから聞いてやってもいいけど?」


「自分でいいやつなんて言うの朔くらいだよ。」


いつものバカさは健在
だけど、今は少しその朔のバカみたいに明るい性格に救われてる

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