【完】キミにぞっこん
「こちらからどうぞ」



係員のひとが案内をしてくれる。


中に入ると写真とか使っていたものなのが
てんじされていた。

小さい頃にも見たことがある気がするけど
大人になってからみるとまた違うな。



「なんかすごいな」



如月さんがぼそっと呟く。



「ほんとですね」



なかなか見る機会ないものなので
なんだか食い入るように見てしまう。



「こういうとこよくくる?」


「いえ。全然」


「そっか」


「如月さんは?」


「俺はまぁ、仕事上よくもらうからね」



そういいながら前に進んでいく。


やっぱり。仕事ができる人だよね。
見方があたしなんかとは全然違う気がする。

こういうものひとつとっても
仕事に吸収していくんだろうな。



「やっぱ仕事できる人は違いますね」


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