ドクターと恋を始めました。【完】
あたしは入院なんか出来ない。
お父さんにこれ以上迷惑をかけたくない。
これ以上、嫌われたくない。
「琴音ちゃんの病名は “不安定狭心症” といって心筋梗塞の一歩手前ってとこなんだ。」
心筋梗塞ってよくテレビできく。
最近だって、何かの番組で見た気がする。
それに学校の授業で習った。
「…」
「このままじゃ、琴音ちゃんは死ぬってことわかってる?」
「それは…、あたしの父親からしてみれば本意だと思います。」
あたしは、お母さんを殺したのだから。
今でも、お父さんがあたしのことを恨んでいることなんてわかっている。
「俺からしたら不本意なことだけどね。」
「…確かにそうかもしれませんね。
ですが、あたしはもう充分人生を満喫したと思います。
それに親にとっては、所詮あたしは今じゃイラナイ子です。」