ドクターと恋を始めました。【完】
「ま、惚気をきいてる俺としちゃ面白いことなんだけどな。」
俺、惚気てるつもりないんだけど。
恋愛相談ってやつ?
「…相談してるだけじゃないっすか。」
「患者と禁断の恋愛かぁ〜!萌えるね〜。」
「雄貴先輩、変な想像やめてくれませんか?
でも、好きかどうかなんて…、」
今まで、何人か彼女はいたことあるけど本気になったやつはいない。
それに、“守ってやりたい”という思いがあるだけで他に感情はない。
「は?…おまえって天然馬鹿なの?
話聞いてる限り、恋以外になにがあるの。」
「…やっぱ、恋っすよね。」
どこかで認めたくない気持ちがあるんだ。
相手は患者。
俺が日本ではじめてもった患者。
「…ったく〜、認めろよ。」
この感情が恋ってことはわかってるんだ。
多分、一目惚れ…ってやつ。
「俺、回診に行ってくるっす…。」
重々しい足取りで、医局を出た。
医者が患者に恋なんて、漫画や小説だけの世界だとずっと思っていた。