doctor×resident

「ダメ。」


私の願いはあっけなく打ち砕かれて、山川先生は’動かないでね’と言葉を残し黒崎先生を呼びに行ってしまった。



「どうしたー？ってお前熱あんだろ？

あー移ったかもなー。
宗大〜検査キットある？」



「もちろん、ついでに点滴も」



黒崎先生は私の顔を見たあとさりげなく脈をとり横にいた山川先生にそう尋ねる。



うっ、やだやだ！！


インフルの検査も、点滴も無理っ！！




「よーし宗大抑えといてー

先にインフルからやっちゃお
外来始まるからさっとさとやるぞ」



「嫌ですッ、後ででいいですッ！」



綿棒を持った黒崎先生に私は首を振ってそう言った。


どうしてもやりたくなくて今やらなくていい方法を探す。