開かずの教室
「その子どうなったの?」
誰かが聞いた。
「わからない。」
その声にろうそくの炎が微かに揺れる。
「でも、その事故が起きてからこの理科室では不思議なことが起こるの。外は良い天気なのに、窓から光が入ってこない。どれだけ掃除をしても、窓ガラスは光を通さない。まるで血を塗ったみたいにガラスは曇ったまま。」
「…………そして、そのガラスの曇りは崩れた彼女の顔のように見えた。だから、この教室で授業をするときは、いつも暗幕を引いて、電気を付けていたそうよ。」
あなたは窓の方を見る。
暗くて見えないが今も暗幕が引かれているはずだ。
あなたはブルッと体をふるわせた。