空と君とダイヤモンドと
「どうしてそう思うの?」



怒りを抑えてそう彼に尋ねてみる。



「みんなそうじゃん。所詮。野球のやの字も興味ないくせによ」


「他の人と一緒にしないで!」



あたしは気づいたら彼の頬を叩いていた。



「…っにすんだよ!」



若松くんの怒声が響き渡る。



「勝手なことばかり言うから悪いじゃない!もう帰る!ムカつく!」



あたしはそのまま出口に向かって歩く。



なんなの。アイツ。
ほかの人とかどうでもいい。
あたしはあたしを見てほしい。


どんだけあたしが野球を好きか知らないくせに。
そんな偏見で見ないで欲しい。
過去にどんな最悪なマネージャーにであってきたか知らないけど。


頭に浮かんでくるそいつの顔に
イライラしっぱなしだった。


明日はオリエンテーションで大学に行かなきゃなのに。
ムカついて寝れないよ。


謝るまで許してやんないんだから。


< 11 / 533 >

この作品をシェア

pagetop