空と君とダイヤモンドと
「なんでっすか!頼むから!頼むから瑛梨奈を幸せにしてやってくださいよ」



ワカの表情が崩れる。



「やっぱそうか。お前、本当にそれでいいのか?」


「瑛梨奈が幸せならその隣にいるのは俺じゃなくていい」


「瑛梨奈ちゃんが言ったの?俺といたいって」



勝手にきめこんているこいつに無性に腹が立って仕方ない。
俺の方なんてもう向いてないのに。



「聞いてないけど、塁さんのこといつも考えてるから」


「ふーん。ワカが後悔しないならいいぞ。でも俺も瑛梨奈ちゃんもお互い別れて間もないし、誰かと付き合うとかいまは考えられない。でも、そばで支えるから」



そばで支えて、俺にもう1度向かせる。
また俺でいっぱいにすればいいんだ。



「瑛梨奈のことお願いします」



俺にペコリと頭を下げてキッチンから去ろうとする。



「涼香と付き合うとか考えてないよな?」


「はい?」



何言ってるんだという顔で俺をみる。

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