空と君とダイヤモンドと
「塁くん?」


「いつかはね」



塁くんがふわっとあたしを抱き寄せる。



「いつか、俺が幸せにする」


「…塁くん」


「でも今は瑛梨奈ちゃんもワカのことでいっぱいだろうし。俺も涼香と別れてそんな経ってないし。付き合うとかそういこと考えなくていいから…俺に甘えてくれればいい」



ずっと傍にいていいんだよ。
そういわてる気がして胸が熱くなる。

塁くんのことを好きだったから
いつかはこの人とってずっと思ってた。
でも、今はワカと1度付き合ってワカがあたしの体に染み付いてる。



「塁、くん」


「分かってるから大丈夫。でも、俺に瑛梨奈ちゃんを支えさせて」



塁くんの腕に力がこもる。



「ありがとう」



塁くんの暖かい胸の中。
たくさん泣いた。
涙が枯れるのではないかってほど泣いた。

ワカのこと大好きだった。
友達としても恋人としても。
でもたぶんもうどちらもない。
付き合わなければ良かったと思ったけど、でも付き合いたくなかったなんてこれっぽちも思えないんだ。

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