【完】蜂蜜色のヒーロー。


昨日から約1日かけて頑張った服も、もとが可愛くない私には似合わないって、よくわかってたけど。


どうしても、御津くんの誕生日だからって気合いを入れたくて。



真っ白い膝上丈のワンピースの上に、ジーンズ生地のジャケットを羽織って、下はレースアップされたサンダル。


髪型は、バンダナを織り交ぜたサイドで三つ編みをしたもので、葵にやってもらった。



だけど、似合わないもんね。


ジャージのが似合う女だろ、ってことでしょ?



「ちげえよ。妃莉が可愛いってことは、俺が知ってれば充分って言ってんの」


「え……!?」


「俺の告白断っといて、なんで可愛い恰好で来るわけ」


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