【完】蜂蜜色のヒーロー。


うんうん、と頷いた葵に、私は苦笑いを返して、どう話しかけるか、最後のHRの時間に考えていた。


でも、突然「お礼したいから、欲しいもの教えて」と言うのは、なんとなく不躾な気がした。



「ひまちゃん!」


「……あ、生真くん」



彼の中で、私は“ひまちゃん”というあだ名が定着しているみたいで、生真くんはにこにこしていた。


すかさず入ってきた葵に、「葵ちゃんもいいとこに」と微笑みかけると、葵の目は完全にハートになる。



「ひまちゃん、お礼とか考えてたりする? あいつに」


「えっ……まあ、なにかしなきゃとは思ってる、けど」


「じゃあさ、4人でごはん行って、チャラってことにしようよ」

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