冷徹侯爵の籠の鳥~ウブな令嬢は一途な愛に囚われる~
炉の扉が開けられ、トランクの中身がその中へ無造作に投げこまれる。
間違いない、あれは自分の———!!
「やめてーーー!」
叫んで窓ガラスを叩く。
「いや、イヤーーーっ!」
フロイラの声など、男たちには届かない。届いたところでやめてなどくれないだろう。
次から次へと荷物は炉の中へ消えてゆく。
「お願いです、やめさせてください!」
クラウスに取り縋る。
「あんなものはただのガラクタだ。なんの価値もない」
ガラクタじゃない。
父が愛用していた、すっかり軸がすり減った万年筆。母の形見を仕立て直したドレス・・・どれもお金では買えない大切な品ばかり。
マッチが擦られ、炉の中へ———
「ダメぇーーー!!」
間違いない、あれは自分の———!!
「やめてーーー!」
叫んで窓ガラスを叩く。
「いや、イヤーーーっ!」
フロイラの声など、男たちには届かない。届いたところでやめてなどくれないだろう。
次から次へと荷物は炉の中へ消えてゆく。
「お願いです、やめさせてください!」
クラウスに取り縋る。
「あんなものはただのガラクタだ。なんの価値もない」
ガラクタじゃない。
父が愛用していた、すっかり軸がすり減った万年筆。母の形見を仕立て直したドレス・・・どれもお金では買えない大切な品ばかり。
マッチが擦られ、炉の中へ———
「ダメぇーーー!!」