お見合い相手は冷血上司!?
「お見合いは明後日だからな! 今からでも頑張ってパックとかして、出来るだけ綺麗にしとくんだぞ!」

 小躍りを始めた父は、またしてもとんでもないことを簡単に言ってのけてくれる。

「あ、明後日!? ……なんて急なの!?」

 呆れ果てて石像のように固まった私の口からは、ため息すら出なくなっていた。

 しかし言い出したら聞かない父がこうなった以上、誰にも止められないということは重々分かっているし、今は残業に輪をかけて一気に疲労困憊した身体を労ることが先決だと、未だ変なステップを踏む父にさっさと背を向けた。

「明日も仕事だから、もうお風呂入って寝る」

「おい亜子! ご子息の写真は見なくていいのか!?」

「いらない! どうせ断りに行くようなものだもの!」

 リビングの扉をいつもより強めに閉めると、ふつふつと込み上げてくる怒りをかろうじて堪える。
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