お見合い相手は冷血上司!?
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「あ、亜子! おはよう。って……こんなところで扉と睨めっこして何してんの?」
「あ、おはよう、桃」
オフィスの扉の前で深呼吸を繰り返していた私の肩を叩いた桃は、驚いたように目を丸める。
週末をゆっくりと過ごせたのか、いつも綺麗に手入れされた彼女の肌は、よりツヤツヤと輝いていた。
それに比べ私は、睨めっこと言われるほど眉間にシワが寄っていたのだろうか? 営業失格だ、と指でシワを伸ばし、首を大きく左右に振った。
「仕事大好き人間なくせに、オフィスの前でそんな顔してるなんて珍しい。あ、今日朝から会議だもんねー。会議室準備しないと。ほら、早く入ろう」
早足で駆け込んだ桃の後ろについて入る。
みんなに挨拶をしながらチラリと課長のデスクに視線を移すけれど、その席はまだ空っぽだった。
ひとまず安堵の息をつくけれど、今日は会議で朝から顔を合わせると分かっていたから、お見合いの日から気が気ではなかった。
「あ、亜子! おはよう。って……こんなところで扉と睨めっこして何してんの?」
「あ、おはよう、桃」
オフィスの扉の前で深呼吸を繰り返していた私の肩を叩いた桃は、驚いたように目を丸める。
週末をゆっくりと過ごせたのか、いつも綺麗に手入れされた彼女の肌は、よりツヤツヤと輝いていた。
それに比べ私は、睨めっこと言われるほど眉間にシワが寄っていたのだろうか? 営業失格だ、と指でシワを伸ばし、首を大きく左右に振った。
「仕事大好き人間なくせに、オフィスの前でそんな顔してるなんて珍しい。あ、今日朝から会議だもんねー。会議室準備しないと。ほら、早く入ろう」
早足で駆け込んだ桃の後ろについて入る。
みんなに挨拶をしながらチラリと課長のデスクに視線を移すけれど、その席はまだ空っぽだった。
ひとまず安堵の息をつくけれど、今日は会議で朝から顔を合わせると分かっていたから、お見合いの日から気が気ではなかった。