お見合い相手は冷血上司!?
『鈴原、お先に』
『鈴原さん、お先に失礼します』
もうオフィスに残っていた人はほとんど見送ってしまった。チラリと時計を見ると、時刻はちょうど八時を回ったところ。
「どう亜子(あこ)、終わりそう?」
コツン、とハイヒールの踵が床を叩く音がして、書類を仕分けしていた手が止まる。
スラリと伸びる長い足を辿って顔を上げると、心配そうにこちらを見つめる同期で親友の稲垣 桃(いながき もも)が立っていた。
「あ、桃。今から帰り?」
「そう。今は締め切りが迫ってる仕事もないから、こんな時ぐらい早く帰らないとねー。て言っても、もうこんな時間だけど」
綺麗にカールした髪の一筋を指で遊ぶ彼女は、時計を見て長いため息をつく。
「この職業は、定時なんてあってないようなものだからね。私も新規契約したCMの仕事が無事終わったから、今日は早く帰れると思ってたんだけど……」
……まんまと冷血課長の餌食になってしまった。
『鈴原さん、お先に失礼します』
もうオフィスに残っていた人はほとんど見送ってしまった。チラリと時計を見ると、時刻はちょうど八時を回ったところ。
「どう亜子(あこ)、終わりそう?」
コツン、とハイヒールの踵が床を叩く音がして、書類を仕分けしていた手が止まる。
スラリと伸びる長い足を辿って顔を上げると、心配そうにこちらを見つめる同期で親友の稲垣 桃(いながき もも)が立っていた。
「あ、桃。今から帰り?」
「そう。今は締め切りが迫ってる仕事もないから、こんな時ぐらい早く帰らないとねー。て言っても、もうこんな時間だけど」
綺麗にカールした髪の一筋を指で遊ぶ彼女は、時計を見て長いため息をつく。
「この職業は、定時なんてあってないようなものだからね。私も新規契約したCMの仕事が無事終わったから、今日は早く帰れると思ってたんだけど……」
……まんまと冷血課長の餌食になってしまった。