お見合い相手は冷血上司!?
「開けていいか?」
抑揚のない声が降ってきて、私が何度も首を縦に振り頷くと、彼は綺麗な手つきでリボンを解いていく。
取り出した瓶を顔の前で見つめる彼は、雪解けたように、眼差しを柔らかくした。
「……綺麗だな」
瓶に視線を置いたまま、彼の唇は緩やかに弧を描く。
その姿を見て硬直していた筋肉は途端に緩んだけれど、次第に見ていられなくなって、私は子供のように顔を背けた。
「ありがとうな、鈴原」
壁を見つめていた私は、いつもより少し甘い声に肩を跳ねさせる。
ドキッと高鳴る胸がくすぐったくて、落ち着かなかった。
「こちらこそ、ありがとうございました」
柔らかな表情のまま、「あぁ」と呟いた課長は、少し照れ臭そうに睫毛を伏せる。
「何か食べに行くか。この天気だから、ホテル内だがな」
白い肌に落ちる影が瞬きの度に揺れるのを見て、私まで気恥ずかしくなった。
抑揚のない声が降ってきて、私が何度も首を縦に振り頷くと、彼は綺麗な手つきでリボンを解いていく。
取り出した瓶を顔の前で見つめる彼は、雪解けたように、眼差しを柔らかくした。
「……綺麗だな」
瓶に視線を置いたまま、彼の唇は緩やかに弧を描く。
その姿を見て硬直していた筋肉は途端に緩んだけれど、次第に見ていられなくなって、私は子供のように顔を背けた。
「ありがとうな、鈴原」
壁を見つめていた私は、いつもより少し甘い声に肩を跳ねさせる。
ドキッと高鳴る胸がくすぐったくて、落ち着かなかった。
「こちらこそ、ありがとうございました」
柔らかな表情のまま、「あぁ」と呟いた課長は、少し照れ臭そうに睫毛を伏せる。
「何か食べに行くか。この天気だから、ホテル内だがな」
白い肌に落ちる影が瞬きの度に揺れるのを見て、私まで気恥ずかしくなった。