浅葱色の記憶

｢新選組の登場か
これじゃ、真結をさらうのは無理だな｣


さらう気なんて、なかっただろうに
桂さんが笑いながら言った


クルッと皆の方を向かせられ
バックハグされる


｢ちょっと！！離れてよ！！｣


抗議の声を上げる


耳元で、力なく

｢真結が消えなくて良かった
でも、いつか失うような気がして
怖いんだ……
あいつらが羨ましい……
真結と一緒に過ごせるんだからな｣


困惑した


桂さんは、すべて理解して
その上で、私を必要としてる


桂さんが私を連れて、新選組のもとへ


｢真結　近藤らは、知っているのか？｣


小さく首を振った


｢腕を怪我した時に、俺が見たことを
俺から近藤らに話してやろうか？｣

首を振った


桂さんは、優しく笑った


｢真結が恐れているほど、近藤らは大した
反応は、するまい
実際、俺がそうだ
驚きはしたが、だからなんだって
それくらいのものだ｣


100％そうだとは、限らない

1％でも、気持ち悪がられたら

どうしたらいい？


｢１人で抱えるには…荷が重い
こんなにいるんだから、少しづつ
持ってもらえば楽になるぞ？｣



怖い…



どうして皆は、何も言わないの？




｢また会おう｣




桂さんがキスをしてきた



！！！


｢勝手にするな！！！｣


｢ハッハッハッ！｣




笑って去って行ったけど

永倉さんも見てたのに！！


しかも、変な空気のまま

放置しないでよ！！！