私たちの、歪な関係




私は静かに行くと、きっとリビングにいるだろうからそこへ顔を出した。

「……おかえり、お父さん」

「ああ優衣、ただいま。
誰か来てるのか?」

「うんまぁ……」

私はお父さんにお茶を入れるとお父さんの前に置いた。

……どうしてこう、夕方に帰ってくるんだろう。

「母さんは?」

「まだ帰ってきてないよ」

まだ帰ってきてないっていうか、たぶん私が学校行ってる間に出勤したから今頃仕事が始まったんじゃないかな。


…お父さん、お母さんの仕事のこと知らないんだ。



「そうか。
優衣、母さんにこれ渡しておいてくれ」



お父さんはそう言って立ち上がると、私に一つの封筒を渡した。

……なんだろう、これ。


「よろしくな」

「わかった」


それだけ言うとお父さんは出ていってしまった。


……お母さんに用があって帰ってきてたのか。


……なんの、用だろう?



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