私たちの、歪な関係
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とりあえずナース服からいつもの制服に着替えて更衣室をでると、ここは一般客が入れないようになっていたから少し行ったところにさっきとは違ういつもの隼の姿をすぐに見つけることができた。
「隼っ」
声をかけて駆け寄ると隼が気づいてこちらを向く。
「おまたせ」
右手を軽くあげて隼の前で止まる。
「ううん。着替えてくれてありがとう」
隼は私のあげた右手に自分の左手を重ねてきた。
「大丈夫だよ」
先ほどのやりとりを思い出して恥ずかしくなり私は少し俯いた。
「さっきのは…その…
可愛かったけど、それを他のヤツに見られてると思うと…」
「え?」
ぼそぼそ言っていてなにも聞き取れない。
「なんでもない…似合ってたよ」
隼はそう言って重ねていた左手を離し、右手を私の左手と絡めて歩き始めた。
それに引っ張られるようにして私も歩き始めた。
……耳赤い。
きっと私もいま顔は赤いと思う。
熱い……