副社長には内緒！〜 Secret Love 〜
誠は莉乃を待つ間、ラウンジでビール片手にのんびりとした時間を過ごしていた。

（もうそろそろかな？）
そっと振り返り、ラウンジの入り口を見た。

ちょうど、コンシェルジュの女性が見え、その後ろから現れた莉乃に目を奪われた。

「長谷川様、お待たせいたしました」

「……似合ってない？」
何も言葉を発しないも事に、莉乃は少し不安げな表情を浮かべた。

「嫌。予想以上で……」
誠は今更ながら、莉乃に見とれた自分に気づき、慌てて立ち上がるとコンシェルジュの女性にお礼を言うと莉乃を改めてみた。

「すごく似合ってる」
小声で少し照れたように答えた誠に、莉乃は嬉しそうな笑顔を見せた。

「ありがとう」

「じゃあ、行こうか。ディナー予約してあるから」

「え？」
莉乃の驚いた顔に誠は笑いながら、莉乃の手を取り自分の腕に絡ませると、誠は歩き出した。


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