副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「莉乃!」
香織が心配そうな瞳を向けているのに気づき、莉乃は「大丈夫」と答えると微笑んで見せた。


「莉乃、ビール?」
誠は当たり前のように、名前を呼び莉乃の隣にピタッと寄り添った。

(近い!絶対にからかわれてる!)

「ジントニックで」

(飲まなきゃやってられない。よりによって副社長にバレるなんて……)

莉乃は軽く息を吐くと答えると、そっと誠から距離を取った。

「莉乃ちゃんも客室乗務員?どこで誠と知り合ったの?」
弘樹が莉乃を見ると、おもしろそうに声をかけた。


香織は国際線の客室乗務員だ。

「あたしは普通の会社員。誠とは昔少し知り合って……。ね?」
莉乃は笑って誠を見た。

「そうなんだ誠。どうせナンパしたんだろ?」
弘樹がニヤリと笑い誠を見た。

「そんなに誠さんってナンパしてるの?」

「莉乃、恥ずかしがるなよ。ナンパなんかじゃないよな」
誠は、香織の問いに意味深な言葉をかけると莉乃を見た。


(自分がいらないこと言うなって言ったのに!なに、ややこしくしてるの?)

莉乃は話をそらすように、
「弘樹さんは、なにしてる人?」
「俺はね……」

弘樹と香織がそれなりに盛り上がってるのを見て、莉乃は一息ついた。
< 25 / 323 >

この作品をシェア

pagetop