副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「俺こそごめん。きちんとあの時莉乃に話せばよかったのに、サプライズしたかったし、まだ出来上がってなかったし……」
そこまで言って誠は言葉を止めた。


「それに、莉乃がこんなに怒るなんて思ってなくて、莉乃に甘えてた。ごめん」

頭を下げる莉乃に、こんなに大切にしてもらっていたのに、信じることができずこんな態度を取った自分が恥ずかしかった。


「誠、私こそ本当にごめんなさい……」

「じゃあ、一緒に帰ってくれる?奥さん。このネックレスして一緒にクリスマスと誕生日をしよ?」
その言葉に莉乃は泣き笑いで頷いた。

「本当に申し訳ありませんでした」
深々と頭を下げた誠に、莉乃の母は笑い声をあげた。

「ようやく夫婦らしくなってきたわね。実家に帰らせて頂きますって」
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