JUNP!!
優詩を引き取ってくれる人は
無く、それを知った葉崇は優詩を
引き取ることを決めた。

もう優詩と暮らすようになって
半年が経った。

葉崇達が学校の間、優詩は保育園
へ預け、澪と音緒はバイトを
していた。

自分達の手で何とかする。
そう決めていた。

親に頼めば、いくらでも金は
ある。しかし、そうしたくない。
子供だと……
ナメられたくなかった。

「…優詩は幸せになれよ」澪が
ポツリと言った。

自分達の様にはしたくない。

そんな思いが何処かにあった。


翌朝、澪は朝のバイトに。
音緒は優詩の保育園の準備を
していた。

「優詩,保育園行くで!」明るい
声が聞こえ、現れたのは誠。

毎朝、優詩を送っていくのは誠
の仕事である。

「葉崇は忙しいからなー
優詩も寂しいん?」誠の問いに
ゆっくりと優詩は頷いた。

「優詩,お前には俺らがいる。
葉崇も誠も澪も…大丈夫だ」
音緒が優詩の頭を優しく撫でた。

「大丈夫だ…」音緒は小さな声
でそう繰り返した。
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