JUNP!!
音緒からの着信で、澪は葉崇達
と合流した。

「…何かあったか?」電話が
繋がらなかった澪を心配し、葉崇
が尋ねた。

「気付かなかっただけ。何にも
無いよー」澪は笑った。


葉崇、音緒、誠、澪の4人は馴染み
のゲームセンターに向かったが、
途中、荒川高校の生徒に行く手
を遮られた。

「よぉ,神山。お前のダチ、自殺
したらしいな?イジメられて」
荒高のリーダー、佐伯は葉崇の
肩を掴み、笑った。

「……!!」飛びかかろうとした
澪は音緒と誠に制された。

「そう言えば、橘って奴…俺らが
可愛いがってやったよなぁ」
佐伯が仲間に問いかけた。

嫌な笑みを浮かべ、佐伯は葉崇
の肩を叩き、言った。

「今日の5時に第3倉庫だ。
助けないと、橘も自殺しちまう
かもしれねぇよ?」佐伯が笑い、
葉崇達の脇を通って行った。

「葉崇!!何で…」

「約束だろうが!優詩の為に、
喧嘩はしねぇって言っただろ」
葉崇は言った。

いつもなら、冷静なはずの葉崇が
固く拳を握りしめ、怒鳴った。

「…葉崇、来なくていい。俺達が
梁太郎を助けてくる」音緒が
静かに言った。
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