JUNP!!
澪が階段を降りて行くと,待ち
構えていたように体育教師の
山川が立っていた。

「佐々木,珍しいな。お前が学校
に来るなんて」山川はニヤニヤ
と笑い,澪に言った。

澪はヘッドホンを首にかけると
山川を睨みつけた。

「お前みたいな最悪野郎の顔,
見たくねぇのに」澪は鼻で笑い,
カバンを持ち直した。

葉崇は元より,澪や音緒もかなり
山川を嫌っている。

目をつけた生徒を徹底的に攻撃
し,自分のストレスを発散する
山川。誠でさえも彼を嫌う。

「色々と話がある。仮にも私は
君らの学年主任だからな。休んで
いた間の事で…な」山川は嫌な
笑みを向け,澪に言った。


会議室に呼ばれ,山川と向き
合って椅子に座った。

「昨日,喧嘩したらしいな……
荒川高校の生徒と!」山川は机
を叩き,澪に詰め寄った。

「神山達も一緒だったのか?
下手したら……退学だぞ?」
山川は笑っていた。

「別に,俺がやっただけだし。
葉崇達は関係ないだろ」

「そうか……ならお前だけが,
退学するんだな?」なじる様に
山川が澪の肩に手を乗せる。

澪は山川を睨みつけた。
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