JUNP!!
「おぅ…青木誠くんやっけ?」
爽悟は受け取りながら、誠のほう
へ向いた。

葉崇とつるんでいるらしいが、
制服はきちんとしていて、真面目
そうに見える。

「はい…じゃ僕、帰るんで」誠は
カバンを持ち、爽悟にペコッと
頭を下げ、言った。

関西の学校から学園に編入した
生徒であり、関西弁を話す誠。

「青木…誠…」爽悟はため息を
つき、弱々しく笑った。


誠が校門まで行くと葉崇と音緒、
澪の姿があった。バイト帰りの澪
と音緒には疲れが見える。

「ごめん、遅くなって。葉崇、顔
どうしたん?」誠が言った。

「いや…大したこと無い…」
そう言って,葉崇は不器用に
コクンと頷いた。

その様子に音緒も澪も安心した
様で,笑顔を見せた。

「な!葉崇ってな,照れ隠しに
何か言った後で頷く癖があるん
だよ!!」澪が葉崇へ言った。

「まぁ,澪にも癖あるしなぁ…
照れた時とか恥ずかしい時に鼻,
触っとるやん」誠が言う。
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