「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「私のことは我が王国にいらしてからでも知れるわ。何も問題などなくてよ。」

「では、言い方を変えましょう。」

ローレルはキルクークの前に歩み出て言った。

「ひとの寝室のクローゼットに黙って潜むような方を伴侶にむかえることはできない。よって、あなたの求婚はお受けいたしかねる。」

・・・ローレル!

ああ、俺のローレル・・立派になって。

まるで一国の王のようなその威厳ある態度。

4年前も利発で大人びた王子だと思ったものだったが、これほどはっきりと拒絶を言葉にすることは一度だってなかったのに。。

だが、そうだ、王子たるもの、時にはこうして威厳ある態度で拒絶することも必要なのだ。

「・・後悔するわよ。」

「どうぞお好きに。僕はそんな脅しには屈しない。」

パレスはふるふると震えて、チャスを睨みつけた。

「行くわよ!」

チャスはハッと返して部屋の大扉から外へと出て行った。

あ、つーかあいついつの間にあの扉の鍵、開けたんだ?
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