「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
ローレルの体を背中で遮りながら、チャスと向かい合う。

あふれるような殺気。

キルクークは体の中に隠した武器の位置を頭の中で確認した。

「王女は」

チャスはため息をこぼして言葉を紡いだ。

「王子をいたくお気に召された。どうしても4番目の夫になっていただく。」

・・・・

なん、だって・・?

「いや、しかし・・」

「その気の強さ、ますます私のタイプよ。私は強い者にこそ惹かれるの。俄然、あなたが欲しくなった。」

髪をかきあげて、ローレルを見つめて言う。

冗談じゃない!

「申し訳ないがお受けできない。」

キルクークはハッとして背後のローレルを振り返った。

はっきりとした拒絶。

ローレルが言ったのか・・?

「あなたのように美しい方に求められて嬉しくないわけがないが・・私はまだあなたのことをよく知らないし・・。」
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