「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「とにかく、伴侶がすでに3人もいる人との結婚なんか冗談じゃないから。」

女性らしい小鳥のさえずりのような可愛い声に変わったローレルが光の霧の中から姿を現わす。

まるで天女のようだと思いながら、そうですね、と返した。

「しかし、彼女は簡単に諦めはしないでしょう。明日には直々に王や王妃に求婚を申し出るかもしれません。」

「冗談っ、父さまも母さまもそんな無茶苦茶な求婚断るに決まってるだろ!」

「しかし、パレスが我が王国に婿に来るとなれば・・話は違う。」

・・・

キルクークはローレルのすべやかな髪に指を差し入れた。

そして、顔をゆっくりと近づける。

「こうなると、あなたが正式に誰かのものだと先手を打つしか方法はありませんよ。」
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